人は、いつも通りを求める。
だから、何か新しいことを始めても、勝手に心に住みついている坊主のおっさんが「もういいやん、やめても問題ないって!」と甘言してくるので、三日程度で心が折れて、諦めてしまう。
そんな坊主のおっさんには【ホメオスタシス】というややこしい名前が付いている。
【ホメオスタシス】は、病気になってもその状態が正常だと判断して、病気の状態を維持しようと邪魔をしたり、悩んでいる自分の、心配してもらったり、慰めてもらっている状態が嬉しくて、その状態をキープしようとするやっかいな性質を持っている。
そんな【ホメオスタシス】と戦う方法は一つ。”嫌がらせ”だ。
【ホメオスタシス】は、いつも通りを求めるので、新しいことが習慣になってしまうと、それを維持しようと働きかける。
【ホメオスタシス】にとっての嫌がらせは、自分にとっての挑戦の心。
【ホメオスタシス】の甘言なんかに騙されず、嫌がらせを継続すれば、今まで「もういいやん!」と呼びかけていた【ホメオスタシス】が、いつの日か「ガンバレ!ガンバレ!」と応援してくれる存在になる。
【ホメオスタシス】は、いつも通りを求める。
仏教でいうところの〔持戒(じかい)〕だ。痔がかゆいのではない。
〔持戒〕とは「良い習慣を身に付けようね」という意味で、仏教では「戒が自分を守る鎧になる」いう考え方があって、とても大切にされている。
【ホメオスタシス】が応援してくれるようになるのと同じ。
味方にするか敵になるかは、考え方次第で捉え方次第。
戒は貝のよう守ってくれるし、貝のように、閉じこもってしまう。
やっぱりそれは、自分次第じゃないかい。