マッチョさんの剃刀

飲食店で働くすべての人が「この仕事を選んで良かった!」と心から思えるように。

知らないうちに。

 「知らないうちに知ってくれている。」

 

 

 そんな人を、人は好きになる。

 

 

 

 当の本人に、当の本人の事を質問しまくった結果、

 

 

 「知らんかったんかい…」

 

 

 という否認の気持ちを、当の本人に植え付ける。

 

 

 質問している自分は、相手のそんな気持ちなんて素知らぬ顔で「なるほど!」や「凄い!」を連呼し、笑顔の相手が、その笑顔の裏で、連呼された分以上の、何とも言いようのない虚無感にさいなまれいるもう一人の自分と戦っているなんて、これっぽっちも知らない。

 

 

 投げかけられる質問なんかより、ふとした拍子の「聞いているよ」が、どれだけその人にやりがいや励みを与えるか。

 

 

 

 映画『くまのプーさん』の中で、クリストファー・ロビンは、プーさんに言う。

 

 

 You are braver than you believe, stronger than you seem, and smarter than you think.

 

(君は自分が信じているより勇敢で、見た目より強く、そして自分が思っているより賢いんだよ。)

 

 

 「知ってくれている…」

 

 

 プーさんは、嬉しかっただろうな。知らんけど。

 

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