麗らかな陽気の中、僕を乗せたダットサンは、バイパスを東に向かって進んでいた。
「今日は車が少ない」
そんな事を思いながら。
降り口付近で、車線変更しようとした瞬間、
バンッ
という乾いた音が鳴り響いた。
0.02秒の出来事。
何かが(恐らく石)フロントガラスにぶち当たり、割れた。
泣けてくる。
こういう時こそ、良いように考えよう!
「フロントガラスありがとう!君がいなければ、僕の顔面に直撃して死んでいたよ!」
「僕に当たらなければ、誰かの車に当たっていたよね!良かった僕で、他の人に迷惑がかからなくて。」…
そんな風には思えない…
マザーテレサじゃあるまいし。