「輪っかが出来る位で大騒ぎしやがって!」程度に思っていた金環日食だが、
「うぉーッ!見えた見えたッ!輪っかになってるぅーッ!!」
と当日の朝に誰よりも騒いでいた僕。
そう言えば獅子座流星群の時も、ロシアの人工衛星が燃えながら落ちてくる時も、ずっと空を見上げて「どうしても見たい…」願望を抑えきれずにいた気がする。
僕は空に浮かぶものが全て好きだ。
湾岸線から見えるたくさんの工場を見ては、
「あれは雲の工場で、煙突からたくさんの雲を噴きだしているんだよ!」
「ホラ、空にたくさんの雲が浮かんでいるよ! あれはね、あの雲工場の仕業だよ!」
と独りごちている。
空には色んなものが浮かぶ。
『絵空事』とはよく言ったものだ。
『空想』なんてのもある。
たまには空を見て、色んなモノを浮かべてみるのもいい。
浮かべるのは自由じゃん。
浮かべ過ぎると空しくなるけど。