マッチョさんの剃刀

飲食店で働くすべての人が「この仕事を選んで良かった!」と心から思えるように。

気付きを届ける謝りの言葉

 暇な時間帯のコンビニ。


 レジで何らかの販促物を作成中のオバちゃん。


 誰もいない隣のレジからオバちゃんを見つめ、


 「すいませーん!タバコ下さい!」

 
 と声をかけた。


 「チョッと待ってねーッ!」


 ワテイマイソガシイネンという表情を一瞬つくりながらセロハンテープをもてあそぶオバちゃん。


 約10秒間、セロハンテープと戯れるババアを観察させられながら僕は待った。 光の速度なら、地球を70周はしている。

 
 ため息を漏らしながら「何番?」と訊いてくるババアに

 
 「136番ッ!」


 と少し強めに言ったけれど、僕には名前が無く、「今日から136番と呼んで下さい」とババアの看守に言っているようで、強く言った事を猛烈に後悔するハメに。


 タバコのお金を受け取ると、看守は「ありがとうございました」もなく作業に戻り、今度はワテイマイソガシイネンという表情のまま、セロハンテープをペタペタしはじめた…



 オバちゃんが作っているのは、お客様を呼ぶための販促物、お客様に商品を買っていただく為の販促物である。


 店の売上をあげる為の手段に夢中になり、売上を作るお客様をないがしろにする。


 結局オバちゃんは、効果の見えにくい販促物を優先した結果、人を不愉快にさせ、店の常連様を失った。


 これも費用対効果の内か?


 
 
 「それは何より勝るのか」

 
 を意識せずに働く恐ろしさ。


 特にサービス業は、瞬間的に優先順位を判断しないといけない局面が頻繁におとずれる。


 お出迎えとレジ、バッシングとコール、ご案内とバッシング…


 瞬間的な優先順位の判断が間違える事もある。


 どちらを優先しても正解にならない場合もある。


 そんな時どうするか?


 答えは一つ。


 『謝る』ことだ。


 謝る事は、相手の態度を見てする行為ではない。


 相手に対して抱いた自分の気持ちを届ける行為だ。


 コンビニのオバちゃんは、もちろんそんな事には気付いていない。


 何も悪いなんて思っていないんだから。


 そうはなるなよ。


 



 

 

 

 

  
 

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