健康診断に行った。
昨年の健康診断は、前日に視察でアルコールを山ほど飲んでいたおかげで、肝臓の何とかという数値が異常なくらい高く、再検査を言い渡された苦い思い出がある。
今回は万全を期す為、前日に黒豆を何粒か食べただけという”体内食物ほぼゼロ”という状態で臨んだ。
毎回思うのだが、こういう所で働く人たちは冷たい。
「この用紙を6番に持って行き、紙コップを受け取った後に尿をとり、2番のカウンターに置くように!」
というような事を息継ぎ無しで0.8秒で喋る。
「え?6番?へ?2番?紙コップ?」
あたふたしている間に早口女はどこかへ行ってしまった。
毎日毎日同じセリフを喋り、毎日毎日同じ質問を受ける。
『解るように伝える』ハズの言葉を、『言う』という行為に彼女なりに進化(消化)させた結果、『0.8秒息継ぎ無しの早口』になった。
入社初日の彼女は違ったハズ。
こういう事っていろんな仕事や場所で遭遇する。
飲食店でも勿論ある。
気を付けなくちゃ!と思う。
結局、「4番!2番!…」とせかされながら、何とか全ての診断が終了した。
最後の診断が終わったあとに担当の女性が、
「ハイ、これで終了です。お疲れ様でした。」
とゆっくりとにこやかに言った。
『終わり良ければ全て良し』とはまさにこの事。
ナイチンゲールの笑顔は効く。