おもしろいかどうか?
いつの頃からか、僕の判断基準はこの一点になった。
”おもしろい”という判断基準は、別にゲラゲラ笑うことを求めている訳ではない。
今際の際、「おもしろい人生だった…」と呟いて果てたとしても、ゲラゲラ笑うような人生を意味している訳ではない。
きっと「色々あって、泣いたり笑ったりしたけれど、今、思い返すとハッピーだった…」みたいな事なんだろう。
そう、僕はこの「色々あって、でもハッピー。」という感覚的で抽象的で複雑で、なのに出口はぶっとく一つなアホみたいな表現を、適当に一まとめにギュッとした”おもしろい”という表現が、きっと好きなのだ。
書きながら、ふと耳にしているイヤホンが気になった。
一本のイヤホン。
この一本の中には、無数の銅線が詰まっていて、束ねられ、一まとめになって僕に音楽を運んでくれている。
まさに「色々あって、でもハッピー。」
おもしろいじゃないか、お前も。